Strengths Finderについて
私の社会人世代(ちょうど平成の時代)の人材育成といえば、
仕事の中で先輩に教わったり、やり方を見習って実践するなど(いわゆるOJT)と研修教育など(いわゆるOffJT)が中心の時代でした。
これは、学校教育に近く、画一的で、平均レベルの高い人間を育てるには良かったと思います。特に変化のない右肩上がりの時代には。
でも今は違う。いわゆるVUCAの時代。
全員に平等にレベルアップさせるための時間やコストをかけるのは効率や生産性が低く、グローバルでは太刀打ちできなくなっています。
人の弱点を直すことが中心の教育や指導は、もう、うんざりだ!
って、きっと、みんさん感じているのではないでしょうか。
本書では、これを『今の教育や指導は「本当のあなたではない人」になるための支援を目的としている』と書かれていました。うまく言ってますね!
1993年のアメリカ映画「ルディ/涙のウィニング・ラン」の話として、次のように書かれています。
身体能力は決して高くないが「志」は高く持っているアメリカンフットボールの選手ルディが、ありとあらゆる努力をした後に大学4年目でユニフォームを着ることができた。しかし、試合には出ることができなかった。ある試合の終盤、勝利が確実になったとき、チームメイトたちが、ルディを試合に出すように働きかけ、監督がルディをフィールドへ送り出すと、敵チームのクォーターバックにタックルした。劇的な瞬間でルディは一躍英雄になった。ルディの粘り強さは賞賛に値する。
しかし、彼は何千という時間を練習に費やした後、試合に数秒間出場して、たったひとつのタックルを決めただけなのだ。
これは、アメリカンドリームの典型であって、アメリカンドリームは100万分の1の確率しかない大どんでん返しの話であふれている。残念ながらもっとも「いばらの道」を選んでいる。
もはやビジネスの世界では「努力すれば何でもできる」の時代ではないと思いますね。
本書では、「人間の強み」に関する研究に基づいて、人々に共通する34の資質を言語化し、それらを発見するためのアセスメントを提供しています。
まずは、本書についているアクセスコードをWeb上で入力することで、このアセスメントが受けられ、受けることで、自分のTop5の強みを把握することができます。
そして、その各々の強みについて、本書では次のことが確認できます。
- その資質の詳細解説
- その資質が高い人たちの声(いろんな意味でヒントになる)
- その資質を活かす10の行動アイデア
- その資質を持った人とのより良い働き方
また、Web上では次のことが確認できます。
- 強みの洞察ガイド
この強み洞察ガイドが他のアセスメントでは得られないもので、なんとアセスメントの結果の組み合わせから5,000を超える新たな強みについて洞察されており、何が私を特徴づけているのか、その微妙な違いが徹底的に掘り下げられているのです。
アセスメントの結果
このアセスメントを実際にやってみました。
アクセスコードを入れたり、基本情報の登録を行ったあと、テストを開始。
アクセスコード入力からテスト終了まで約1時間ぐらいかな。
私の場合の結果は以下の通りでした。
- 最上志向
- 包含
- 内省
- 共感性
- 戦略性
これらについての項目を本書で確認。
そしてWebで強みの洞察ガイドをダウンロード。
この洞察ガイドが凄いと思った。まさに言い当てている感じ。
全て、強みとしての説明なので、基本的に気持ちいいです😅
これらの結果をみて、最後のまとめ。
人を活かして(幸せになって)、組織の生産性を高めるにはどうすれば良いのか?
という問いに対しては、
- 短所を補える人材を組み合わせたチームにする。
- チーム内で、お互いの長所、短所を相互に理解する。
- 各人は自分の長所をとにかく伸ばすことに注力する。
- この1〜3を理解し合える力を各人が持つ。
ということが1つの答えかと思いました。
今日は、とっても真面目な話になってしまいました。
自分の成長や自分を活かしたいと考えている方にはお勧めいたします。
かなりの時短効果があると思いますよ。
ではまた〜 バイバイ❣️
フルバージョンを受けてみた(1年半後)
この投稿をしてから、約1年半後にフルバージョンを2回ほど受ける機会がありました。
その結果を少しの考察をしたいと思います。
回数 | アセスメント日時 | 開示される資質数 |
---|---|---|
1回目 | 2020年2月19日 | Top5(本書付録のため) |
2回目 | 2021年7月23日 | 34 資質のすべて(フルバージョン) |
3回目 | 2021年8月20日 | 34 資質のすべて(フルバージョン) |
それぞれのアセスメント結果は以下のとおり。
資質の順位 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
---|---|---|---|
1 | 最上志向 | 最上志向 | 最上志向 |
2 | 包含 | 未来志向 | 未来志向 |
3 | 内省 | 戦略性 | 戦略性 |
4 | 共感性 | 達成欲 | 内省 |
5 | 戦略性 | 運命思考 | 運命思考 |
6 | ー | 学習欲 | 学習欲 |
7 | ー | 内省 | 自己確信 |
8 | ー | 目標志向 | 目標志向 |
9 | ー | 着想 | 共感性 |
10 | ー | 自己確信 | 達成欲 |
アセスメントの提供元であるGallup社では、強みである資質は、基本的に変わらないとのことでしたが、私の場合は、少し変化しているようです(2回目と3回目は、受けた時期が近いのであまり差は見られませんが)。
最上志向はすべてTop1なので、ここはかなりの強みと認識してよいでしょう。
また、戦略性もつねにTop5なので安定した強みと考えられます。
内省も、同様に安定した強みですね。
一方、未来志向が2位で、達成欲もTop10に入り、包含と共感性は、順位を下げています。
(2回目 包含は14位、共感性は18位、3回目 包含は21位、共感性は9位)
34の各々の資質は、相関性があるものもあると言われています。
未来志向や達成欲が高まると、包含が下がるという何らかの相関があるのかもしれません(推測です)。
変わらないと言われている強みも変わっていくことがあり、この変化は自分でも感じているところです。
これは、強みの深層にある自分の価値観の変化によるものかもしれません。
1回目を受けた時は、一人も取り残さず、共感を大事にものごとを進めていた気がします。2回目、3回目に受けた時は、より未来の目指す姿に向かって力強く進めていきたいという志向性に変わったのだと思います。
さらに2年後の様子
2回目、3回目を受けた後も、最上志向、未来志向、戦略性の強みを意識して活動してきました。
すると驚くことに、2回目、3回目を受けた約2年後の現在(2023年6月に追記)、色々な取り組みで成果が現れ、それが周りからも見える形となり、なんと、社内外から表彰されるまでに至りました。
自分を知って、意識するところが始まりでした。そこからすべてが広がっていきました。最初は意識することだけでしたが、それが色々な行動を変えることにつながっていった気がします。
私にとって、このStrengths Finderは、自分を少し飛躍させたきっかけになったツールの一つです。
興味のある方は一度試されたら良いと思います。
ではまた〜 バイバイ❣️